match-e2006-02-09

最近何だか六十を過ぎた職人さんと話をする事がつづいてます。前から知っている人ではあったんですが最近になってやっと話らしい話を出来るようになってきた感じです。製材所の材木を挽く人やロクロ職人、象牙彫刻職人さん。皆さん似ているのは、始めのうちは不機嫌な顔をしてツッケンドンな感じだったのが自分のしてきた具体的な話になると話が止まらなくなる事。何百、何千と作って来たらしい中で『この桑の目がいいんだ。』と言われて実際に桑のお盆を見せられれば、オレサイドの趣味とかを超えて納得させられますし(したような気になる?)、言い切ってる感じは本当に好きなものを見せてるだけって、子供のように屈託の無い感じです。1対1で会って話しているときはスムーズに話しやすいのに大人数の中で話す事になると、ただ怒ってるだけの因業な爺さんみたくなってしまったりする感じも俺は嫌いじゃありません。糸井重里さんが「知性というものが、「不得手なことをなくしましょう」という形でしか進化させられてこなかったから」と今日のほぼ日”よりみちパンセ”の中で書いてましたが、欠点を無くして色んなものを上手くこなして行く事が良いことであり、カッコイイ大人になる事だと知らないうちに”思い込まされて(勝手に自分でですがね)た感”が俺自身強かったからかもしれませんが、三人の職人さんのバランスの悪さ(真円に近いほど良いとされる評価グラフみたいなのからすれば)は清々しく気持ちがいいです。
えーっと、とりあえず今年中にHPの方でそれらの職人さんの仕事を紹介していけたらと思っているので是非見てみてください。
写真は、(解りにくいですが)象牙彫刻職人さんの作業台の使い込まれた”板”です。